若い頃は、もっと毎日がキラキラしていたような気がする。小さなことにもワクワクして、明日が来るのが楽しみだったはずなのに。気づけば、朝起きるのが億劫で、カレンダーを眺めては溜め息をつくばかり。
そんな心の状態を、私は「心の砂漠化」と呼んでいます。水が枯れ、乾ききった砂漠のように、何を見ても心が動かず、ただ淡々と時間が過ぎていく感覚。でも、大丈夫です。その砂漠に、もう一度潤いを取り戻す方法は必ずあります。
今日は、50代の私たちが陥りやすい「人生楽しくない」という袋小路から抜け出し、心をふんわりとリセットするためのヒントをお話しします。
誰かのための人生を卒業するタイミング

私たちはこれまで、本当に自分を後回しにしてきましたよね。
子供が小さければ子供のために、夫が忙しければ夫を支えるために。親の体調が悪くなれば、そのサポートのために。主婦という役割は、どうしても「自分以外の人」のスケジュールに合わせて動くことが当たり前になってしまいます。
でも、50代になると、その「役割」が少しずつ変化してきます。
子供が自立したり、生活のリズムが安定してきたり。本来なら喜ばしいはずなのに、そこで多くの女性が「あれ?私、自分のために何をしていいかわからない」という虚無感に襲われるのです。
これは、あなたが怠けているわけでも、わがままなわけでもありません。
完璧主義という重い荷物を下ろしてみる
人生が楽しくないと感じる大きな原因の一つに、「こうあるべき」という完璧主義があります。
家の中は綺麗に整えておかなきゃいけない。食事は手作りで栄養バランスを考えなきゃいけない。いつも機嫌よく、家族を明るく照らす太陽でいなきゃいけない。
そんなふうに自分に厳しいルールを課していませんか?
50代前後になると、若い頃のように無理が効かなくなります。体力も気力も少しずつ変化しているのに、課しているハードルだけは高いまま。それでは心が悲鳴をあげて当然です。
だから、今日から、その重い荷物を少しずつ下ろしていきませんか。
小さな違和感を無視しない勇気を持つ

心の砂漠化が進む時、私たちはよく自分の感情に「麻酔」をかけてしまいます。
嫌なことがあっても「大したことじゃない」と言い聞かせ、本当はやりたくないことも「私がやれば丸く収まるから」と引き受けてしまう。
でも、その小さな我慢の積み重ねが、心の潤いを奪っていくのです。
いきなりすべてを変えるのは難しいけれど、「今日はこれを断ってみよう」「今日は一人の時間を10分だけ作ろう」と、自分の心に従ってみる。
そうすることで、自分自身の人生の主導権を、少しずつ取り戻していくことができます。
過去の”栄光”と決別して今を見つめる
50代になると、ついつい「あの頃は良かった」と過去を振り返ってしまいがちです。
肌にハリがあった20代、忙しくも充実していた30代。過去の自分と比較して、今の自分を「衰えた」「価値がなくなった」とジャッジしていませんか?
過去の自分と競うのは、もう終わりにしましょう。
これからは「今の私」にしか味わえない楽しみを見つけていく時間です。高いヒールは履けなくなったかもしれないけれど、履き心地の良い靴でゆっくり散歩する楽しさを知っている。そんな今の自分を、もっと肯定してあげてほしいのです。
心に潤いを与える言葉の習慣

最後に、今日からすぐに始められるリセット方法を提案しますね。それは、自分自身にかける「言葉」を変えることです。
私たちの脳は、自分が発した言葉を一番近くで聞いています。
代わりに、こんな言葉を自分にかけてあげてください。
「お茶が美味しくて幸せ」「今日もよく頑張った、私はすごい!」
最初は照れくさいかもしれませんし、嘘っぽく感じるかもしれません。無理にポジティブになる必要もないです。
ただ、自分を責めるのをやめて、優しい言葉をかけてあげる。その積み重ねが、砂漠化した心にポタポタと水を落とし、いつか美しい緑を芽吹かせてくれます。
まとめ
人生の後半は、誰かの期待に応えるための時間ではありません。自分自身を心から楽しませてあげるための、最高のご褒美タイムです。
ワクワクするようなドラマチックな展開がなくても、日々の小さな「心地よさ」を拾い集めていく。そんなふうに生きていけば、いつの間にか「人生って、そんなに悪くないかも」と思える日がやってきます。
まずは今日から一番リラックスできる飲み物を用意して、自分に「よく頑張ってるね」「お疲れさま」と言ってあげてください。そこから、新しい物語が始まります。


